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≪ ビーマニ生活 壱式 ≫
壱式_表紙 ★その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 番外編
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≪ ビーマニ生活 弐式 ≫
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   十六  福岡・Sota

山岡さんがガストを辞めてから3回目の日曜日を迎えた。
僕は相変わらずの生活を送っている。
もしかしたら山岡さんと会うかもしれないと思ってたまにAsobitに足を伸ばしたりしたけど、一度も会えてなかった。

外は天気がいい。
洗濯物を干したらラウンドワンへ行くことにした。
自転車を出しながら☆11のSun Field穴難がいけそうでいけなかったことを思い出した。
今日はどうかな、と思いながら自転車のペダルを踏み込んだ。
暖かな風が気持ちよかった。


ラウンドワンに着いていつものように音ゲーコーナーへ向かった。
相変わらず閑散としていたが、一番端のビーマニのところに人がいた。
やけに背が高い…って肩車?

小さい子を肩車してプレイしている人がいる。
あんなの見たことない、初めての光景だ。
そろそろと近づいてみると、土台の人は見覚えのある黒皮ジャンを着ている。

まさか…と思ってギタフリをする真似をしながら、そろーっと顔を覗いた。
やっぱり間違いない。

「山岡さん!!」
「わぁ!」

閉店した。あああーーー、とか言っている。

「山岡さんじゃないですか?何しているんですか?!」
「いや、何しているって見ての通りだよ」
「あ、まあ確かに」

頭の上の小さな子が地味に太ももを内側に押して首を圧迫している。
山岡さんは、こらやめなさい、と言って、とその子を降ろした。

「やあ、お久しぶり」
「お久しぶり、じゃないですよ!急にバイト辞めて、…って、そうだ、山岡さん、あの、本当にすみませんでした。僕早とちりして、山岡さんにひどいこと言って……」

あんなに会ったらきちんと謝ろうと思ってたのに出てくる言葉はしどろもどろだった。
すると

「いやいや、頭上げてよ。そうそう俺、決まったんだよ。新しい店。やる気を買ってくれてそれならって」
「本当ですか!?すげえ!って、あの…その子…」

山岡さんに降ろされた子は2P側のスクラッチを回しまくっていた。
「ああ、これが娘の彩。こら、あや、ちょっとストップ」
あや、と呼ばれたその子はようやくスクラッチの手を止めてこっちを向いた。

「この人はお父さんのお友達のそうたくん。ごあいさつは?」
「こんにちは、やまおかあやです」

その子は山岡さんのニット帽を右手にもったままあいさつした。
僕は彼女の背の高さまで腰を屈めて挨拶した。
「こんにちは。そうたです。よろしくね、あやちゃん。…あ、そうか。「あや」って」

僕が気づいたことに気づいた山岡さんが言った。
「そうそう、俺のDJネーム。この子の名前なんだ。もう最近はどこで覚えたんだか、いろいろやんちゃして大変だよ。そうだ、立ち話も難だから向こうで話さないかい?久々なんだし」
「あ、そうですね。そうしましょうか」
僕たちは少し離れた子どもが遊べる広場に向かった。

「あや、そこで遊んでなさい」
あやちゃんが広場に出て行った。わけもなくピョンピョン跳ねている。

「あ、そう。それで山岡さん、さっき決まったって」
「そうそう、実はバイト辞める前日に、そこのおやっさんに来週から出来るか?て聞かれて、それで翌日急に辞めることになっちゃったんだ。ごめんね、連絡できなくて」
「いや、とんでもないです。僕の方こそ山岡さんが頑張っていることなんて知らずにひどい事言っちゃってすみませんでした」
「だからいいんだって。俺さ、あの一言で吹っ切れたんだよ。とにかく店が決まるまではしっかりやんなきゃ、って。バイトで不安定なことしてないでもっと頑張ろうって思ったんだよ。だから俺の方が宗太くんにお礼言いたかったくらいだよ」

「そんなこと。でも良かったです。そういうことなら。今日はお休みなんですか?」
「うん。ようやく休みもらえたんだ。初めはいろいろ覚えることがたくさんあったから、なかなか彩とも遊んであげることもできなかったからね。それに、もしかしたらここに来たら宗太くんいるんじゃないかと思って。思い通りだったよ」

山岡さんは笑った。僕も笑った。
彩ちゃんは柔らかいブロックに向かって低空ドロップキックをぶちあてていた。
そうだ、僕は山岡さんにあるお願いをしてみた。

「山岡さん、僕あれから結構うまくなったんですよ。実は九段狙っているんです。今日はそれしてみようと思ってるんですよ。それで、山岡さんにお願いなんですけど、見せてくれませんか?九段」
「え、九段をしろってこと?」
「そうです。それ見て僕の中で疑問なところを見たいんです」
「そうか、そういうことなら頑張ってみようか。じゃあ善は急げだ」

あやちゃんが戻ってきた。
彼女はこの短時間に休みなく動き回っていたせいか少し汗をかいていた。
僕らはこうして、もう一度音ゲーコーナーへと戻ることになった。(つづく)
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プロフィール

bmlife

Author:bmlife
beatmania IIDX をこよなく愛する
1プレイヤーです。
ちなみに現在(RA)腕前は九段。
十段は遥か遠く…日々精進。
ここはbeatmania IIDXを題材にした自作の物語をUPしているサイトです。
自分の経験も入っていますが、基本的にはフィクションです。

-----------------------------
主な登場人物
  ~壱式~
・コウスケ(六段)
・ヨシタカ(七段)
・タカシ(八段)
・ナオキ(九段)
  ~弐式~
・宗太(八段)
・山岡さん(九段)
-----------------------------

壱式メンバーはみんな高校生ということで。
弐式からいろんな人が出てくる予定。。。
段位認定を巡るあれやこれやを書いていきます。

GOLDの頃の自分&友人達がモデルになっているので、時間軸がGOLD~TROOPERSになっています。
GOLDの頃の七段は
 1.rainbow rainbow
 2.Concertino in Blue
 3.smile
 4.THE SAFARI
で、八段は
 1.雪月花
 2.1st Samurai
 3.Scripted Connection⇒(H mix)
 4.gigadelic
でした。

参考図書,映画 etc:
beatmania IIDXシリーズ, KONAMI
DrumManiaシリーズ, KONAMI
pop'n musicシリーズ, KONAMI
Winning Elevenシリーズ, KONAMI
DRAGON BALL,(1)-(42) 鳥山明
DRAGON QUEST -ダイの大冒険,(1)-(37) 三条陸,稲田浩司
SLAMDUNK,(1)-(31) 井上雄彦
グラップラー刃牙,(1)-(42) 板垣恵介
ONE PIECE,(1)-+ 尾田栄一郎
天空の城ラピュタ, 宮崎駿
風の谷のナウシカ, 宮崎駿
フランダースの犬, ウィーダ
ドラゴンクエストシリーズ,ENIX
ポケットモンスター, 任天堂
ラストサムライ, トム・クルーズ他
笑点, 日テレ
水戸黄門, TBS

どうぞよろしくお願いします

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