- 目次 -
≪ ビーマニ生活 壱式 ≫
壱式_表紙 ★その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 番外編
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≪ ビーマニ生活 弐式 ≫
弐式_表紙 ★第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話

第9話 第10話 第11話 第12話 第13話 第14話 第15話 最終話



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   最終章  福岡・Sota

ビートマニアを始めたきっかけは何だろう。
周りには誰もする人なんていなかったのに。
でもゲーセンで一際目立つ筐体と華麗に叩くプレイヤーに憧れを抱いていたのかもしれない。

高校の頃感じたその憧れに少し近づけただろうか?
あれからずっと憧れてばっかりだ。
筐体はいつも格好よくて、うまい人はうまくて、始めたばっかりの人は頑張っていて。
でも、みんな目的は同じ、うまくなりたい、ただそれだけのことなのかもしれない。


ターミナルにログインした。
明日からTROOPERSが稼動する。今日はGOLDの最終日だ。

ターミナルでの話題もTROOPERSへの期待やGOLDを懐かしんだり、さまざまだった。
僕にとってGOLDは忘れられない作品になった。
なんたって初めてビーマニ仲間が出来た。
近くにも、そして、遠くにも。

そういえばko-skのスコアを見ていてふと気づいたことがある。
いつの間にか彼が八段になっていたことだ。
これからは九段を目指すんだろう。
一方Ytakaはまだ七段だった。GOLDでの昇段は厳しいかなぁ。
もしかして今も頑張ってんのかな?

時計を見た。
「そろそろ行くか」
僕は最後のGOLDを叩きにラウンドワンへ行った。

☆10と☆11を2曲ずつ弾いた。
ラストでDirty穴がノマゲできた。
思えばGOLDが始まった頃は☆9と☆10が中心だったのに、一つの作品の間に僕のレベルは1上がったらしい。

筐体から下りて周りを見回すと、遠くに見覚えのある顔がある。
山岡さんだ。今日はラストだから来たのかな?
僕は山岡さんと合流した。

「彩ちゃんはどうしたんです?」
「今日は保育所でお留守番。
頭にいっつも乗っかられてちゃあせっかくGOLDも最後だというのに満喫できないからね」
「ああ、そうだったんですか。あやちゃんにとってはとんだ災難でしたね」
僕と山岡さんはああだこうだいいながら最後のGOLDを楽しんだ。


散々叩いてようやく帰宅した。
パソコンの電源を入れてシャワーを浴び、ターミナルにログインしてスコア改訂をした。

その後、ボケーッといろいろ眺めていたら、面白いことに気づいた。
Ytakaが八段になっていたのだ。
「へえ、やったなあ。嬉しかったろうな」

これで彼等は全員八段になった。
次は誰が頭ひとつ飛び出すんだろう。やっぱTakashかな。
あんまりうかうかしていると僕も抜かれてしまうかな。

ターミナルをログアウトして、ベッドに横たわる。
GOLDは本当にたくさんのものを与えてくれた。
心から感謝の気持ちでいっぱいだ。
でも気持ちは既にTROOPERSだった。
明日の解禁が楽しみだ。

僕のビーマニ生活が、また新しく始まろうとしていた。


   ~ビーマニ生活・弐式~  おわり
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(埼玉)  ko-sk
序盤、信じられないことが起きた。
初めのトリルでBADはまりを起こした。
せっかく⇒Hで貯めたゲージをこんなところで激減させてしまった。

焦っているとタカシが
「まだいける。慌てんな、心の目で見ろとミスターポポも言ってた」
2つ目のトリルはバッチリとれた。
何とかゲージを開始時の状態まで戻すことができた。

「いいぞ!」
タカシが言う。
Revolutionを叩き終えたヨシタカがタカシと俺の間に割り込んできた。
「次気合入れろよ。そんなとこで減らしてんじゃねえぞ」
「わかってる」

スクラッチと皿の複合地帯を迎える。
目線をGREATの文字の少し上に固定して集中した。
いつもよりずっといい出来だ!94%残っている!

「よしきた!ラスト!複合!!」
「6,7集中!」
「おっけー!」

俺たちはここでついに一体化した。
3人で闇サトシとギガデリマシンに挑む。
来た!頭の中は6,7のトリルに集中した。
残りの部分はこれまで培ってきた俺のビーマニ遺伝子にまかせた。

半分を過ぎたときに50%!
残りもう少し!あとはもう一回メロディが来るだけだ!
「いけ!」
「抜けろ!」
36%、20%、14%、そして10%!
また今日も駄目なのか!そのとき!

「コウスケ、気合見せろ!」

タカシの声が聞こえた。よっしゃあ!
ダカダ、ダカダ、ダーーーーーー、ズン!!

2%!

「おい!マジかよ!!」
「よっしゃ!」
「おい、お前ら俺きたぜ!!」

俺の前には倒れた闇サトシと破壊されたギガデリマシンがいた。
ついにやったんだ!


(福岡)  Sota
 九段4曲目。青龍。ゲージはすでに32%。
「宗太くん、まだいけるぞ」
「はい!」

僕が1P側でプレイ。
山岡さんと肩車された彩ちゃんが2P側で見ていた。
曲が始まった。

始め4連鍵+皿を何とかこなしたが、次の対称&5連皿で24%まで減った。
「大丈夫だ、次からしばらく回復だ!」
ここからはハイパーで嫌と言うほど叩いた譜面だ。
ゲージはぐんぐん回復していく。
早い交互乱打部分も今となっては苦にならない。

「次、3鍵同時だ。前半は見えるはずだ!」
山岡さんの言うとおりだ!気合を入れれば何とかついていける!
でも後半がやばい!
ゲージも56%、35%、14%とぐんぐん減っていく!
「頑張れ、ここが山場だ!」

3鍵同時押し地帯を何とか8%で突破した!
休憩地帯に入った。
でもギリギリなことには変わりはない。
こうしている間も、一瞬の気も抜けない時間が続く。
「次は単にハイパーの延長だ。今までの叩きならいける!」

崖っぷちの演奏が続く。
10%、16%、24%…、少しずつだが崖から距離をとっていく。

「さあ、ラストだ!2鍵同時軸!初めは5,7同時軸だ!」
軸を見逃さないように。
リズムは焦らずに!
白虎で鍛えた連打だ!場所さえ見えればいけるはずだ!!

「もう一息だ!」
そのとき、フッと目の前の鍵盤が流れ出した!まずい!!

隣接同時が右手と左手のどっちでどう叩くんだったかを見失った!
ゲージが破滅へ向かって進んでいく!
距離をとったはずの断崖はもう目の前に迫っていた!
そのとき!

「おせぇ!!!」

どこからともなく天の声が聞こえてきた!
そうだ!!
押さなきゃゲージは減るばかりだ!

チャ、チャ、チャ、チャ、チャン!

4%!

「やった!!」

目の前には暴れ狂い飛び回った青の龍が横たわり、九段を祝福してくれていた。
僕は山岡さんとガッチリ握手をした。

「やったね!宗太くん!!」
「ありがとうございます!」

山岡さんの髪に鉄拳の平八のような変なクセがついている。
まるでその状態でずっとつかまれていたみたいに。
僕は目線を少し上に傾けて言った。

「ありがとう。あやちゃんのおかげだよ」

彩ちゃんはまるで何もなかったかのように肩車されていたが、僕の目には微笑んでいるように見えた。(最終話につづく)
   十七  埼玉・福岡  ko-sk・Sota

(埼玉)
 八段4曲目。ギガデリタイムだ。
2P側にタカシ。
ドラムをしていたヨシタカが、

「コウスケ気合入れろ!」
と言いながらTERRAのRevolution (Basic)をX JAPANのYOSHIKI並みに狂喜乱舞しながら叩いている。
タカシが俺に言う。

「もうわかってると思うけどラストは気合でいけよ。やばかったら腹で鍵盤押して肘でスクラッチ回せ。最悪の場合、寝ころがれ」
「わかってるって。今日こそ決着つけてやる」


(福岡)
山岡さんの九段が始まった。
彩ちゃんが見えないというので僕が肩車をしている。
頭の上でつむじをぐりぐりしている。

一方、山岡さんはいつものひょうひょうとしたスタイルではなかった。
両足を肩幅強ほど開けてやや中腰になった。
その立ち姿はさながら仁王像であった。

1,2曲目のKAMAITACHIと白虎を抜けたときに60%。
3曲目のINAZUMAはトリルで慌てることなく、前半でゲージを増やし、終盤でもとに戻って結局56%になった。
序盤のあたりまでは彩ちゃんもこめかみに指をあてて、メガンテ、とかやっていたけど3曲目からはお父さんの真剣な姿に目を奪われていた。
すっかり大人しくなって僕の頭にしがみついている。

4曲目、青龍。
3鍵同時押し地帯が苦しい。
彩ちゃんのつかむ手も力強さを増してきた。

途中の休憩地帯を抜けてラスト。
軸をぶれさせないように同時の部分はしっかりと一定リズムで叩いている。
見事、35%を残して山岡さんは九段をクリアした。

「やりましたね!やっぱすごい!」
頭をつかむ手の力がフッと緩んだ。
彩ちゃんにも何かが成し遂げられたことが分かったのだろう。
「ありがとう、さあ、次は宗太くんの出番だ」(つづく)
   十六  福岡・Sota

山岡さんがガストを辞めてから3回目の日曜日を迎えた。
僕は相変わらずの生活を送っている。
もしかしたら山岡さんと会うかもしれないと思ってたまにAsobitに足を伸ばしたりしたけど、一度も会えてなかった。

外は天気がいい。
洗濯物を干したらラウンドワンへ行くことにした。
自転車を出しながら☆11のSun Field穴難がいけそうでいけなかったことを思い出した。
今日はどうかな、と思いながら自転車のペダルを踏み込んだ。
暖かな風が気持ちよかった。


ラウンドワンに着いていつものように音ゲーコーナーへ向かった。
相変わらず閑散としていたが、一番端のビーマニのところに人がいた。
やけに背が高い…って肩車?

小さい子を肩車してプレイしている人がいる。
あんなの見たことない、初めての光景だ。
そろそろと近づいてみると、土台の人は見覚えのある黒皮ジャンを着ている。

まさか…と思ってギタフリをする真似をしながら、そろーっと顔を覗いた。
やっぱり間違いない。

「山岡さん!!」
「わぁ!」

閉店した。あああーーー、とか言っている。

「山岡さんじゃないですか?何しているんですか?!」
「いや、何しているって見ての通りだよ」
「あ、まあ確かに」

頭の上の小さな子が地味に太ももを内側に押して首を圧迫している。
山岡さんは、こらやめなさい、と言って、とその子を降ろした。

「やあ、お久しぶり」
「お久しぶり、じゃないですよ!急にバイト辞めて、…って、そうだ、山岡さん、あの、本当にすみませんでした。僕早とちりして、山岡さんにひどいこと言って……」

あんなに会ったらきちんと謝ろうと思ってたのに出てくる言葉はしどろもどろだった。
すると

「いやいや、頭上げてよ。そうそう俺、決まったんだよ。新しい店。やる気を買ってくれてそれならって」
「本当ですか!?すげえ!って、あの…その子…」

山岡さんに降ろされた子は2P側のスクラッチを回しまくっていた。
「ああ、これが娘の彩。こら、あや、ちょっとストップ」
あや、と呼ばれたその子はようやくスクラッチの手を止めてこっちを向いた。

「この人はお父さんのお友達のそうたくん。ごあいさつは?」
「こんにちは、やまおかあやです」

その子は山岡さんのニット帽を右手にもったままあいさつした。
僕は彼女の背の高さまで腰を屈めて挨拶した。
「こんにちは。そうたです。よろしくね、あやちゃん。…あ、そうか。「あや」って」

僕が気づいたことに気づいた山岡さんが言った。
「そうそう、俺のDJネーム。この子の名前なんだ。もう最近はどこで覚えたんだか、いろいろやんちゃして大変だよ。そうだ、立ち話も難だから向こうで話さないかい?久々なんだし」
「あ、そうですね。そうしましょうか」
僕たちは少し離れた子どもが遊べる広場に向かった。

「あや、そこで遊んでなさい」
あやちゃんが広場に出て行った。わけもなくピョンピョン跳ねている。

「あ、そう。それで山岡さん、さっき決まったって」
「そうそう、実はバイト辞める前日に、そこのおやっさんに来週から出来るか?て聞かれて、それで翌日急に辞めることになっちゃったんだ。ごめんね、連絡できなくて」
「いや、とんでもないです。僕の方こそ山岡さんが頑張っていることなんて知らずにひどい事言っちゃってすみませんでした」
「だからいいんだって。俺さ、あの一言で吹っ切れたんだよ。とにかく店が決まるまではしっかりやんなきゃ、って。バイトで不安定なことしてないでもっと頑張ろうって思ったんだよ。だから俺の方が宗太くんにお礼言いたかったくらいだよ」

「そんなこと。でも良かったです。そういうことなら。今日はお休みなんですか?」
「うん。ようやく休みもらえたんだ。初めはいろいろ覚えることがたくさんあったから、なかなか彩とも遊んであげることもできなかったからね。それに、もしかしたらここに来たら宗太くんいるんじゃないかと思って。思い通りだったよ」

山岡さんは笑った。僕も笑った。
彩ちゃんは柔らかいブロックに向かって低空ドロップキックをぶちあてていた。
そうだ、僕は山岡さんにあるお願いをしてみた。

「山岡さん、僕あれから結構うまくなったんですよ。実は九段狙っているんです。今日はそれしてみようと思ってるんですよ。それで、山岡さんにお願いなんですけど、見せてくれませんか?九段」
「え、九段をしろってこと?」
「そうです。それ見て僕の中で疑問なところを見たいんです」
「そうか、そういうことなら頑張ってみようか。じゃあ善は急げだ」

あやちゃんが戻ってきた。
彼女はこの短時間に休みなく動き回っていたせいか少し汗をかいていた。
僕らはこうして、もう一度音ゲーコーナーへと戻ることになった。(つづく)
   十五  埼玉・ko-sk

Sotaからの返事がその日のうちに返ってきた。
ポイントは6,7トリルだったか。
リズム的には初めのところとたいした差はないはずだ。

相談してみてよかった。
どういう意識でいればいいかさえ分かれば、100%のゲージは何とか保てるはずだ。

プルル、プルル、プルル…

俺の携帯が鳴った。誰だこんな時間に。

「はい」
「あ、コウスケ?」
「タカシ?」

タカシからだった。どうしたっていうんだろう。
ただでさえ最近連絡なかったというのに。

「なあ、コウスケ。あ……サー………か?」
「え、何て?」

声がちっさくてよく聞こえない。
「明日、お前ら、サープラ…行くか?」
明日ゲーセン行くかどうかだった。
明日学校でヨシタカに行くか?くらいの話はしようかと思っていたので
「おう、多分な」
と返事をした。そしたら思わぬ返事が返ってきた。

「俺も…行っていいか?」
「えっ?」
「だから俺も行きたいんだけど」

タカシがビーマニしに行きたいと言った。
あんだけ行きたがらなかったから驚いたけどすぐにそんな気分は吹き飛んだ。

「あたり前だろ、ていうか休みすぎで下手くそになってんじゃね?」
「放置効果ねらったんだよ」
「そうか、じゃあ放課後行くか。とりあえずお前はすぐ行けよ。俺とヨシタカは3時間後行くから」
「分かった。じゃあ5時間後に」

ガチャ。電話を切った。
これはきたぞ!タカシが復活しやがった。
俺はヨシタカに電話した。
深夜1時だったけど、そんなこと知ったこっちゃなかった。(つづく)
読んでいただいた方へ

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プロフィール

bmlife

Author:bmlife
beatmania IIDX をこよなく愛する
1プレイヤーです。
ちなみに現在(RA)腕前は九段。
十段は遥か遠く…日々精進。
ここはbeatmania IIDXを題材にした自作の物語をUPしているサイトです。
自分の経験も入っていますが、基本的にはフィクションです。

-----------------------------
主な登場人物
  ~壱式~
・コウスケ(六段)
・ヨシタカ(七段)
・タカシ(八段)
・ナオキ(九段)
  ~弐式~
・宗太(八段)
・山岡さん(九段)
-----------------------------

壱式メンバーはみんな高校生ということで。
弐式からいろんな人が出てくる予定。。。
段位認定を巡るあれやこれやを書いていきます。

GOLDの頃の自分&友人達がモデルになっているので、時間軸がGOLD~TROOPERSになっています。
GOLDの頃の七段は
 1.rainbow rainbow
 2.Concertino in Blue
 3.smile
 4.THE SAFARI
で、八段は
 1.雪月花
 2.1st Samurai
 3.Scripted Connection⇒(H mix)
 4.gigadelic
でした。

参考図書,映画 etc:
beatmania IIDXシリーズ, KONAMI
DrumManiaシリーズ, KONAMI
pop'n musicシリーズ, KONAMI
Winning Elevenシリーズ, KONAMI
DRAGON BALL,(1)-(42) 鳥山明
DRAGON QUEST -ダイの大冒険,(1)-(37) 三条陸,稲田浩司
SLAMDUNK,(1)-(31) 井上雄彦
グラップラー刃牙,(1)-(42) 板垣恵介
ONE PIECE,(1)-+ 尾田栄一郎
天空の城ラピュタ, 宮崎駿
風の谷のナウシカ, 宮崎駿
フランダースの犬, ウィーダ
ドラゴンクエストシリーズ,ENIX
ポケットモンスター, 任天堂
ラストサムライ, トム・クルーズ他
笑点, 日テレ
水戸黄門, TBS

どうぞよろしくお願いします

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